プロレスといえばバックドロップ
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プロレスの起源 - プロレス
その起源は、イギリスのランカシャー地方のランカシャーレスリング(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)にあると言われている。レスリングのグレコローマンスタイルを賞金マッチで行ったものがアメリカで行われていた記録もあり、もう1つのプロレスのルーツとなっており、プロモーションレスリング或いは、プロモートレスリングの略称として、プロレスと呼称されるようになった。
■19世紀の初め頃に、ボクシングとともにイギリスで興行が開始されている。有名な「プライズ・ファイター」(現在のボクサー)ジェームス・フィグはベアナックル(素手)、蹴り技、投げ技、絞め技、噛み付き、目つぶし、髪の毛つかみのある当時のボクシングのほか、レスリングも得意であった。
■1830年代にはアメリカにレスリング勝者に懸賞金が与えられるという興行が伝えられエイブラハム・リンカーンも行っていた。キャッチ・アズ・キャッチ・キャンとグレコローマンのミックスマッチ(3本勝負で混ぜる)や、更に腰から下へのキックを認めるというような変則的なルールが各地・各試合毎に行われていた。
現在のプロレスに直接つながっているのは、19世紀後半のアメリカに広まったカーニバル・レスリングとされる。カーニバル・レスリングは、"athletic show"あるいは短く"at show"と呼ばれた、いわゆるサーカスの出し物の一つとして行われ、その中では、レスラーは観客の挑戦を受けて試合(いわゆる"all comers")をしたり、レスラー同士、あるいはボクサーとの模範試合を披露していた。19世紀末まではレスリングのみのショーは試合数が限られていたため、レスリングを職業として生活するためには、このようなカーニバル・レスリングに参加するか、一人で旅芸人として巡業する必要があった。 大仁田厚は自身が設立したFMWへの批判に対して「プロレスの起源はサーカスの見世物」と反論し、大仁田とは対照的な正統派ルー・テーズも、自伝においてカーニバル・レスリングと旅芸人がプロレスの起源と述べている。カーニバル・レスリングをプロレスの起源とする考えはアメリカでは一般的であり、kayfabe(ケーフェイ)、mark(マーク)、boy(プロレスラー)、bump(受け身)といったプロレスの隠語も、カーニバル・レスリングで用いられた言葉とされる。 一方、日本のプロレス研究家、あるいは、マーク向けライターはカーニバル・レスリングをプロレスの起源とすることに否定的である。例えば、日本において出版されたルー・テーズの自伝では、前述のプロレスの起源に関する記述はない。これは、"at show"の内容が非常に娯楽色が強く、プロレスを真剣勝負として紹介している人たちのビジネスに都合が悪いためと思われる。
1880年代に、人気レスラーであり、警察官でもあったウィリアム・マルドゥーンが警察を退職、専業という意味で最初のプロレスラーとなった。マルドゥーンは劇場などの常設施設で行われるレスリング・ショーの発展に努力し、後に「アメリカン・レスリングの父」とも呼ばれるようになる。 1890年代にはカーニバル・レスリング出身のマーティン・ファーマー・バーンズがイバン・ストラングラー・ルイス、トム・ジェンキンスらとの試合で人気を集めた。その後、バーンズはフランク・ゴッチを始めとする多くのレスラーを育て、レスリングの通信教育も行った。バーンズもまた「アメリカン・レスリングの父」と呼ばれる。
20世紀に入ると、ジョージ・ハッケンシュミット、スタニスラウス・ズビスコといったヨーロッパの強豪レスラーがアメリカを訪れ、トム・ジェンキンス、フランク・ゴッチ、アドルフ・エルンスト(後のアド・サンテル)らアメリカのレスラーと対戦し、レスリング・ショーを盛り上げた。 1910年代よりアメリカの人口は都市に集中し始め、その結果、町から町へ渡り歩く"at show"は下火となった。代わりに、劇場などで行われるレスリング・ショーが増え、レスラーは都市を中心としたテリトリー内を巡業するようになった。このことは、レスラー間のつながりを強め、事前に試合内容を調整することを容易にした。 1920年代になるとエド・ルイス、トーツ・モント、ビリー・サンドウ(通称「ゴールドダストトリオ」)が数百名のプロレスラーを配下にし、プロレスラー同士で架空のストーリー(最も分かりやすいのは「善玉」と「悪玉」の闘い)を演じさせた。また、従来の試合では基本的に1回のショーでは1試合だけを行っていた。プロレスラーにほとんど動きがないまま1時間以上経過するようなことも珍しくなかったためである。これを改め、事前に様々な調整することにより、複数の試合からなる興行を行った。これらによりプロレスの人気は高まったが、一方で、報道、賭博など社会的な場において、プロレスが普通の意味でのスポーツとして扱われる機会は激減した。 こうして1920年代にはプロレス・ショーの仕組みは完成し、その後、メキシコや日本、カナダなどにも伝わる。なお、メキシコのプロレスはルチャリブレと呼ばれる。
試合形式 - プロレス
プロレスの試合は多くは○分○本勝負、という形で行われる(ヨーロッパ及び力道山時代の日本ではボクシング同様のラウンド制の試合も行われていた)。1980年代以降の日本では、ほとんどが一本勝負で行われている。かつて日本でもタイトルマッチなどで行われた三本勝負(二本先取で勝利)は、過去現在を通じてメキシコでは主流の試合形式である。試合時間は概ね10分から無制限まで千差万別である。アメリカのテレビ放送用の試合では「放送時間内1本勝負」(つまりテレビの放送時間終了までに勝負がつかなければ引き分け)という例もあった。
■シングルマッチ:2人のレスラーが1対1で行う形式。
■タッグマッチ:2対2、3対3など、複数人がチームを組んで対戦する試合の総称。各チームの構成人数が3人以上の場合は6人タッグ、8人タッグの様に合計人数を接頭に付けて呼称される。2対2の場合は人数を明示せず「タッグマッチ」と表記されることがほとんど。2対3などチーム構成人数に差がある場合は変則タッグ、またはハンディキャップマッチと呼ばれる。日本ではコーナーに控えている選手とタッチしないと試合権利が移らない方式を取っている団体が多いが、メキシコではタッチをしなくても試合権利が移る方式を取っている。日本でもメキシコに縁のある団体ではタッチしない方式を取っている団体もある。
■トリプルスレットマッチ:3WAYマッチ、3WAYダンスとも呼ばれる、3人で闘う形式。バトルロイヤルと異なり誰か一名が勝利を挙げた時点で試合が終了する方式と、最後まで残った者(チーム)が勝利、の二通りある。タッグマッチで行われることもある。
■ハンディキャップマッチ:前述の変則タッグのなかでも、少人数のチーム方に圧倒的な実力がある選手がいるものを特にこう呼ぶ。巨漢レスラーの怪物性を示すために採用される形式。1対2、1対3などが基本である。
■デスマッチ:通常とは異なる要素を加えた試合形式。これに特化したプロレスを英語でハードコア・レスリングという。
■バトルロイヤル:主に10人以上で行われる形式。敗北したものから退場し、最後に残った者が勝利する。参加選手が開始時に全員リング上にいる場合や、時間差で入場する形式などがある。
基本ルール - プロレス
基本的なルールはほぼ以下の通りである。
勝敗は以下の方法で決する。
■ピンフォール:対戦相手の両肩をマットに押しつけ(フォールという)、レフェリーが3カウント数える。
■ノックアウト(KO):10カウントの間立ち上がれないでいること(レフェリーによって、またカードによって、カウントのスピードは異なる。)
■リングアウト:20カウントの間リングの外に出ていること(ハワイなどでは10カウントのことも。PWFルールを採用する全日本プロレスも10カウント)
■ギブアップ:口頭での敗北意志の提示をする
■タップアウト:相手の体の一部またはマットを叩くことにより敗北意志の提示をする
■レフェリーストップ:関節技を受けている選手がギブアップやタップアウトせず、これ以上技を受け続けていると重傷を負うと判断した場合、レフェリー権限で強制的に試合を終わらせる。スリーパーホールドなど絞め技の場合、レフェリーが絞められている選手の腕を上げてから離して、3回腕が落ちれば負けとなる。
反則勝ち(負け):レフェリーに暴行、凶器の使用、セコンドや他レスラーの協力的乱入があった場合、行為を行った側が強制的に負けとなる。ただし例外もある(詳しくは下記参照)。
セコンドからのタオル投入(TKO)など。
オーバーザトップロープ:トップロープの上を越えて場外に落ちたら失格となるルール。主にバトルロイヤル形式の試合で採用される。また、アメリカでは相手選手をトップロープの上を超えて場外に落とした場合反則負けとなる。
基本的な攻撃は投げ技、絞め技、関節技、蹴り技、打撃など。
団体により詳細は異なるが、一般的なプロレスルールでは反則は5カウント以内に止めなければ反則負けとなる。しかし、これは逆にいえば5カウント以内であれば反則攻撃が認められるということであり、プロレスの試合における攻撃手段や表現のバリエーションを形成する要素となっている。
禁止されている攻撃として、目(サミング)、のど(チョーク)、急所への攻撃(ローブロー)、噛みつくこと、拳での突き技、つま先での蹴り技、1本のみの指を取ることなどがある。ただし打撃系の反則技は後述の5秒ルールのため、相手の体に断続的に密着しない限りは注意のみで反則を取られないので事実上は反則技でないことが殆ど。(ロー・ブローのみ例外の場合がある)
ロープブレイク:技をかけられた方のレスラーが手足でロープに触れるか、体の部分がロープ外のリングサイドエプロンに完全に出た場合は、技の解除が求められる。フォール中の場合は、カウントはストップされる。
注)原則的に四肢の場合など、手首・足首がロープに届かないとロープブレイクと見做されないため、指先が触れただけの場合などはレフェリーがロープを叩く・蹴るなどして、一旦離し、再度きちんとしたロープブレイクを求めることもある。なので、手の場合は、ただ出すだけで無く、ロープを握るなどしてレフェリーにアピールすることがある)
試合時の服装規定は無い。そのため、普段着で試合をしたり、ニーブレス(金属製の強固な膝サポーター)などを着用しての試合をする選手もいる。
観客用のイスを始めとした武器(凶器)での攻撃は反則とされるが、団体によってはリング内での使用で即時に反則負けとなる場合もあれば、カウント内での使用が認められる場合もある。同じ団体の試合であってもレフェリーによって判断が異なることもある。
社長レスラー - プロレス
日本のプロレス団体における特徴のひとつ。現役レスラーまたは引退したレスラーが社長業を兼務する。日本のプロレス団体運営システムの始祖である力道山から始まった形式。他にジャイアント馬場、アントニオ猪木も有名な社長レスラーである。主演スターが座長も兼ねる劇団に近い形態といえる。興行の現場を知るものが社長業を行うことで、現場(レスラー)との乖離を避けることが出来たり、スポンサーとの営業活動などに利点がある。
しかし、個人商店化し、ワンマン体制や血縁・同族企業になりがちな点や、プロレスと経営の能力は別物であるため、優秀なブレーンとなる存在が無ければ維持することは難しい。また、(特に主力選手が社長を務めるケースにおいて)選手専任であればトレーニング、休息、リハビリなどに充てられる時間を経営に割かなければならないため、選手としてのコンディションの維持が困難になり、三沢光晴の死亡事故を機に問題視する声も出ている。
これに対して選手出身ではない者(「背広組」と呼ばれる」)が社長や経営幹部を務める場合、経営と現場を分離できるものの、両者の間に軋轢が生まれ、それにより分裂・活動を停止するケースも存在する一方、社長レスラーによるワンマン経営に反発して選手が離脱するケース、絶対的な影響力を持つ社長レスラーの退陣によって後任者が選手やフロントをまとめきれず瓦解するケースも少なくない。
また、肩書の上では社長であるが、経営には携わらない社長レスラーもいる。藤波辰爾は社長時代に東京スポーツなどの新聞報道で自社の動きを知って驚いていた。三沢光晴も全日本プロレス社長時代は経営権の殆どは馬場元子が握っていたため、実質的には現場監督に近い業務を請け負っていた。
一方で「背広組の社長がレスラーになる」ケースもある。WWEでは、会長であるビンス・マクマホンが(時期によるが)自ら試合に出る。彼は元々「背広組」であったが、演出の必要上レスラーとしての訓練を積んだ例である。またかつてFMWの社長をしていた荒井昌一は、レスラーとしての訓練は積んでいなかったが、演出としてリングでレスラーとの乱闘を演じたことがある。IWAジャパン社長の浅野起州も元々はプロモーター出身の背広組だが、2000年の「レスラーデビュー」以後時折試合に出ている。
概要 - プロレス
興行会社が、試合その他で構成される興行を開催することで、観戦料などの収入を得るビジネスモデル。プロレス業界において、この興行会社は「団体」と呼ばれる。 WWEを代表とする、台本の存在を公にしているエンターテインメント系団体と、日本の主流である競技性を前面に押し出している団体・興行が存在する。また、女性のプロレスラーの行うプロレスは特に#女子プロレスとされ区別される。それ単独での興行は存在しないものの、低身長症のプロレスラーが行うプロレスを「ミゼットプロレス」と呼ぶこともある。
事業収入を得ない、アマチュアプロレスも存在する。その中でも学生達の愛好家によるものは学生プロレスと呼称される。メキシコを除いては、ライセンス制度も無いため、厳密にアマチュアとプロを分類することは不可能であるが、強いて分類するなら観戦料徴収の有無で分けることが出来る。アマチュアプロレスは地域の催事ないしは祭事でプログラムの一環として行われることが多い。「アマチュアプロレス」という表現が矛盾していることもあり、プロではないがプロと同じ形式という意味で「プロスタイルレスリング」と呼ぶ場合が多い。
一つの地域に重点を置く地域密着型(みちのくプロレス・大阪プロレス等)と都市圏を中心に全国を回る巡業型がある。
勝敗を競う形式を取るが、アメリカのプロレス団体のWWEはあらかじめ作られた台本に則って行われている「エンターテインメント」であることを明らかにしている。理由としては、筋肉増強剤などの昨今のプロスポーツと薬物の問題が根底にあるが、その他にも、スポーツ委員会よりも興行(娯楽)として登録する方が保険料が低く済みコストダウンに繋がることや、株式上場の際に経営透明化という観点から業務内容を公開する必要があったためである。
歴史的に活動が盛んな地域としてはアメリカ合衆国、日本、プエルトリコ、およびメキシコが挙げられる。
アメリカではプロレスでもアマチュアレスリングでも「Wrestling」と呼ぶが、プロレスのみを指す場合、ショービジネスのそれとして「rastling」ないしは「rastlin」と南部訛りで呼ぶことがある。
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